合金とは [金の性質]

は柔らかくて加工しやすいのですが、逆に言えば型崩れしやすいともいえます。



金塊のように長方形の塊ならとにかく、繊細な細工をほどこすアクセサリーなどでは、かなり困った問題になります。



ところが、は他の金属と混ぜやすいという都合のいい特性を持っているので、他の硬い金属と混ぜ合わせて、合金にすることでその欠点を補えるのです。



24金とか18金といった表示を見かけますが、あれはがどのような割合で混ぜられているのかを表示しているのです。



ちなみに英語表記では18kなどと表記されますが、その場合18金ではなく、18カラットと呼びます。



よくダイヤモンドの重さをカラットで表記しますが、その場合の表記はct。金の比率の場合はkまたはktなのでお間違えなく。



貴金属としての価値 [貴金属の価値]

ダイヤモンドは、宝石の王様といえる高価な宝石です。


しかし、実際はそれほど珍しい鉱石ではありません。



元素が炭素であり、合成することも出来るし、埋蔵量もかなりのものになります。



ダイヤモンド価格を維持できているのは、産出・発売を規制して希少性を保持しているだけに過ぎないのです。



では、はどうでしょうか?まず、過去に多くの錬金術師が試みて失敗したとおり、合成する事はできません。



埋蔵量にいたっては地球上の大半を掘りつくしたといわれていますし、その全体の埋蔵量も極端に少ないのです。



もしも地球の全ての土を掘り起こして金を搾り出したとしても、その量は20立方メートル程度にしかならないとされています。



は絶対的な量が少ないのです。



金の光沢、光の三原色とは [金の性質]

というと、まずは眩いばかりの輝きをイメージする人が多いのではないでしょうか。



黄金と例えられるように、黄色に近い色なのですが、独特の光沢があるので、ただの黄色とはまた違って見えます。



ところが、このをすりつぶして、砂金よりももっと小さい粉状にしてしまうと、黒や赤っぽい色、または両者の混じった紫色に見えることがあります。



には青い色を吸収する働きがあるので、反射の加減で金の輝きが表現されます。



光の三原色という言葉がありますが、赤、青、緑の三色で、この三色の組み合わせでどんな色でも再現できます。



この3つの光がほぼ同量であれば白、透明という事になります。



太陽光や電気がそうです。



は青色だけを吸収して、他の赤と緑は反射します。



反射された光だけが人間には見えるので、その二色を組み合わせた黄色に見えるのです。



金が黄色というのは青色を吸収する金独特の性質によるものなのです。



金の歴史と近い未来 [金の歴史]

というのは希少性の高い金属です。



金の埋蔵量は極端に少なく、1トンの金鉱石から3グラムも取れれば上出来という世界です。



そこで、中世ヨーロッパでは他の金属からを生み出す研究が盛んに行われ、これが有名な錬金術です。



残念ながら、金を作り出す事はできませんでしたが、錬金術から生まれたさまざまな技術が、現在の科学の始まりとなっています。



現在でも金の用途の大半は宝飾品アクセサリーですが、最先端の技術においてもはなくてはならない素材です。



この先、工業用にまわされる比率が増えるでしょうが、そうなれば金のアクセサリーの価格は高騰していきます。



今は奮発すれば買える金のアクセサリーも、近い未来にはおいそれと購入できなくなるのかも知れません。



ただ、海底などから効率的に金を抽出できるようになれば、逆に身近な金属になるかもしれません。



は将来、VIPにしか持てないような貴重品になるか、随分と買いやすくなるか、どちらに転ぶか判りません。



金は高貴な者だけに [金の歴史]

世界で貴金属として扱われ、装飾品に使われてきた



その歴史はすでに紀元前にさかのぼり、何千年もの歴史を誇ります。



歴史上最も有名なのは、ツタンカーメン王の黄金のマスクですが、これは紀元前1300年代に作られたものとされています。



しかし、最古の歴史にあるものでは、古代シュメール人が紀元前6000年頃、すでに金装飾を用いていたという話もあります。



エジプトはと関わりの深い国で、ファラオの時代から「金は高価で尊いものである」として珍重してきました。



珍重するあまり、は神が王に遣わしたものだとして、一般市民が金のかけらを持つ事さえ禁じました。国民はたとえわずかでも、全てファラオに差し出すものと決められていたのです。



こうして集められたが、王のの棺やマスクにと加工されていき、当時は砂金採りの手法で集められていたにもかかわらず、ツタンカーメン王の眠る棺の金の使用量は110kgで1グラムを2500円と計算した場合2億7500万円という莫大な量にのぼります。



金の産出量 [金の価値]

人類がこれまでに掘り出した「ゴールド」の総量は14万~15万トン程度だといわれ、今後掘り出し得る金の地下埋蔵量は、6~7万トン程度(競技用オリンピックプール1杯分)といわれています。



金の供給量は、ここ数年、年間2500~3000トン程度なので、あと20~25年ぐらいしか持たないとの意見もあります。



また1トンの金鉱石からわずか5グラムほどしか、は採取できません。



リング1個を作るのに約1トンもの金鉱石が必要になってきます。




実は海水の中にもごくわずかが含まれている様ですが、その割合は1トンの海水あたり、0.1から0.2mgと言われています。



しかしながらこれを抽出するとなると、金の販売価格よりかなりのコストがかかるようなので、現実的ではないようです。



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