アメシストは水晶 [宝石の価値]
2月の誕生石であるアメシストは「紫水晶」。
歴史の古い宝石です。
アメシストは、貴石ではなく半貴石の代表にです。
産出量は多く稀少性があるとは言えないからです。
水晶であるアメシストが、紫の色を持つのは鉄の成分が自然の作用によって変色する為だと言われています。
元々、変化する成分を含んでいてその色になる「素質」を持ち合わせているので、熱の作用によって色が変わります。
良いアメシストで高価な物になると、美しさとクリア感があります。
鮮やかな赤紫、気品漂う青紫は稀少性も高く「宝石 アメシスト」と称するのにふさわしい物です。
近年お勧めのアメシストは、淡いピンク色が混じったアメシストが美しいカットと共に登場しています。
名前を「ローズ・ド・フランス」と言います。
その名の通りに女性らしい清新さと若々しさが魅力です。
ロードライトガーネットとは [宝石の価値]
ガーネットには、代表的な5種類の宝石があります。
そのうちのアルマンダイトとパイロープの種類が、古代のエジプトから、人間との深い関りを持ってきました。
これらは、鉄とマグネシウムの成分を含む為、代表的な色としては深赤色、暗褐色から、より明るく薄い血赤、ピンク赤色となります。
産出量が多い為に稀少的な価値は望めませんが、個別に持つ色の美しさと透明感がガーネットの価値を決める要素です。
なので、ガーネットは価値判断は正しくありません。
赤い色は「情熱、愛情、力」の象徴的な色です。
ガーネットは存在感がある代表的な宝石です。
近年、赤紫色のガーネットが産出されています。
30年ほど前から日本でも一般的にですが、名前は「ロードライトガーネット」。
色みは、紫が入った赤やシャクナゲの赤です。
美しいロードライトガーネットは気品があり、高貴なイメージで赤い宝石の代表格になっています。
ガーネットの色と種類 [宝石の価値]
1月の誕生石である「ガーネットは赤い宝石の代表」ですが、それは正確ではありません。
ビクトリア時代に、ヨーロッパで多く出回ったボヘミア産の「暗赤色の宝石・ガーネット」からきている一般的なイメージの言葉です。
ガーネットの語源は、ラテン語のgranatus(種子)で、原石が産出される時、結晶の形状と色がザクロの種に似ていた事からきているようです。
ガーネットには5種類あり、少しずつ成分が違い、従って色や特性も違います。
これら全体をまとめるとガーネット族の宝石となります。
1月の宝石としてのガーネットは、価格もさまざまで奥深く多彩な表情がある「難しい宝石」の代表です。
ちなみに、店頭で人気の高い「美しい赤紫色・ロードライトガーネット」は、価格も程々で宝石として個性的な色合いが特徴的です。
同様に太陽光で青緑色、白熱灯下で紫赤色になる「アレキサンドライトタイプ」のガーネットもあります。
誕生石の歴史について [宝石の歴史]
新約聖書によると、古代エルサレム城壁の土台は様々な宝石で飾られていたそうです。
第1の土台にジャスパー、
第2にサファイヤ、
第3はカルセドニー、
第4はエメラルド、
第5は縞メノウ、
第6は赤メノウ、
第7はペリドット、
第8はベリル、
第9はトパーズ、
第10はグリーンカルセドニー、
第11はブルーサファイヤ、
第12はアメシスト、の12種類。
また「宝石誌」の中には、ユダヤの構想の胸当てにはめ込まれる物として12種類の宝石が登場します。
歴史で「12」の数字の意味は、月数や星座数のように、一年を計る上で大きな意味があります。
古代から宝石は「12」に当てはめられ神秘の力を持つ物として関連付けられてきました。
誕生石は、そんな文化の中で語り継がれてきたような側面があります。
それを定義付けようとしたのは、アメリカの宝石組合が1912年に取り決めたとの事です。
以来、各国がそれを基にして現在に至ったのです。
ダイヤモンドの美しさは光の中が秘密 [ダイヤモンドの価値]
ダイヤモンドは等級がつけられる唯一の宝石です。
その理由は、無色で、透明で、良いカットを等級付けする事によって、結晶の純粋性と稀少性を判定するのです。
宝石には色があり、稀少性や耐久性とともに「美しい色の評価」が大切です。
それに対して、ダイヤモンドは無色透明が尊ばれます。
光を反射し、屈折させ、分散させる。
今ここに溢れる光を取り込んで「光が持つ秘密」を美の要素として私たちに届ける唯一の宝石だからです。
光がダイヤモンドの中を通過して外に出るまでに、光のスペクトルに分解されて虹色の輝きをするのです。
透明な他の宝石をダイヤモンドと同じにカットしても、この美しい輝きは得られません。
3つの美の元は光。
光に反射し、光を取り込み、光を変える力を持つダイヤモンド原石は、無色で純粋であればあるほど、価値が高まります。
そして、カットの優秀さが加わり等級付けが完成します。
優秀なダイヤモンドには、どれも欠く事のできない大切な要素です。
ダイヤモンドはなぜ日本では採れないのか [ダイヤモンドの価値]
多くの宝石は、世界各地で採掘されます。
稀少性の高い物かは価格でわかります。
例えば、美しい色をした宝石でも大量に採れる物は「安い宝石」になります。
宝石の条件は「美しい、稀少性、耐久性」の3つ。
水晶とダイヤモンドを比べれば、価値の差は歴然です。
どこでも採れる水晶に対して、ダイヤモンドは極めて限られた場所で採掘されるだけ。
約9億年以上前、地球が活発に活動していた頃、マントルの中に出来上がり、数億年かけて地球の表面近くまでマグマと共に登ってきました。
マグマは冷えて固まり「ブルーグランド」と名付けられた鉱石のパイプ。
その中にダイヤモンドが含まれていたのです。
日本は、比較的新しい地殻の上に存在する国です。
すなわち、約6億年前以内に生まれた「ダイヤモンドに縁のない残念な地」です。
現在は、アフリカ、シベリア、カナダ、オーストラリアに限られています。
それぞれの場所で採掘されるダイヤモンドには、その土地ならではの特性もあります。
ダイヤモンドは地球上でもっとも硬い石 [ダイヤモンドの性質]
ダイヤモンドは、8億年以上昔、地球の最も活動的だった時に、安定した炭素の原子同士が高温と高圧の条件下で奇跡的に結び付き、結晶化しました。
その安定度は、どんな酸やアルカリにも影響されにくい程で、同時に他のどんな石も、金属も傷をつける程です。
古代の人が、この石に初めて接した時は、神秘的な力に畏敬の念を持った事でしょう。
「何物にも侵されない・強いもの」は、権力者や王の象徴ともなりました。
ダイヤモンドの硬度を最高値の10と決め、その次はコランダム(ルビー、サファイヤ)が9です。
最高の硬度10から1まで、その「順番を決めたのがモース硬度」になります。
毎日身に付けていても、ゴミやほこりに強く傷つく事はないでしょう。
美しい輝きを放つダイヤモンドは、いつまでも「出会った思い出」を残し続けます。
現代の女性達の愛の証が永遠の持続となる事を約束してくれるはずです。
その安定度は、どんな酸やアルカリにも影響されにくい程で、同時に他のどんな石も、金属も傷をつける程です。
古代の人が、この石に初めて接した時は、神秘的な力に畏敬の念を持った事でしょう。
「何物にも侵されない・強いもの」は、権力者や王の象徴ともなりました。
ダイヤモンドの硬度を最高値の10と決め、その次はコランダム(ルビー、サファイヤ)が9です。
最高の硬度10から1まで、その「順番を決めたのがモース硬度」になります。
毎日身に付けていても、ゴミやほこりに強く傷つく事はないでしょう。
美しい輝きを放つダイヤモンドは、いつまでも「出会った思い出」を残し続けます。
現代の女性達の愛の証が永遠の持続となる事を約束してくれるはずです。
ダイヤモンド原石とカット [ダイヤモンドの相場]
金やプラチナは毎日、1g あたりの取引相場が出ます。
同じようにダイヤモンドの原石も、1カラット重さあたりの取引相場があります。
これらには決定的な違いがあります。
貴金属は精錬して溶かして、形を変える事ができる物であるのに対し、ダイヤモンドは採掘された原石は加工が不可能、純度を高める事もできず形を変える事もできないのです。
つまり、ダイヤモンドはそのままの形を生かして、重さを失わず価値を高めた宝石としての形を実現しなければなりません。
傷などを避け最大の大きさで、最も美しい輝きを実現するカットを施すには、高度な技術と伝統が重要です。
わずか数ミリの大きさでしか採掘されないダイヤモンド原石。
その形を最大に生かした研磨があり、その結果、私達が楽しめる美しい宝石、ダイヤモンドの世界が生まれるのです。
ダイヤモンドの価値は世界共通 [ダイヤモンドの価値]
白い光の宝石であるがゆえ、ダイヤモンドは宝石の中の王様になれました。
「ダイヤモンドは無色透明こそ最上級品」とされています。
ダイヤモンドができる時に、不純物が多ければ多い程、色みや内包物が増え価値が下がります。
美しさも比例して悪くなります。
色みは透明な光に色をつけてしまい、不純物や傷は光の通過の邪魔してしまいます。
拡大鏡で外から内部を見ると、色や不純物が見えます。
それを厳密に等級付けするのが唯一ダイヤモンドです。
この等級は世界どこでもほぼ同じで、世界的な値段が決まります。
ダイヤモンドは、国際的に同じ等級付の価値に基づいて決まっていると言っても過言ではありません。
純粋で美しいダイヤモンドは極めて希少性が高いものです。
ふたつとして無い、それがダイヤモンドの大きな魅力の一つです。
その評価は、国際的な共通の価値としての魅力でもあります。
ダイヤモンドは宝石の中の王様 [ダイヤモンドの歴史]
古代インドから、中東諸国を経由してギリシャやローマに陸路運ばれていた不思議の石アダマス。
その後、海を経由して現在のイタリアのベネチアなの港町と貿易されるようになりました。
インドの原石の形のままか、ダイヤモンド同士をこすり合わせて表面を少し磨いたものでした。
一部の王様たちのものであったようです。
今から約600年前、ブルージュにベルケムという宝石の研磨職人がいました。
ベルケムは1475年頃、ダイヤモンドを細かく砕いた粉末でダイヤモンドを磨く方法を考案したと信じられています。
原石の形を生かした、ポイントカットやテーブルカット、ローズカットの登場でダイヤモンドは輝き始めました。ダイヤモンド特有の輝きが生まれたのです。
この時、ダイヤモンドはルビーやサファイヤの色の美しさを超越し、どんな宝石よりも強くて美しい「宝石の中の王様」と言われるようになったのです。