貴金属の用途について [貴金属の性質]
貴金属は合金にして使用されることが多い。
たとえば装飾用には14または18カラット、歯科用の金冠には22カラットの金‐銀‐銅合金を用いる。
ニッケルを10~20%、銅を2~20%、亜鉛を2~10%含む金合金は銀白色で、
ホワイトゴールドとよばれ装飾用や歯科用に用いる。
ロジウムを10または13%含む白金合金は測温用熱電対(つい)として、
イリジウムを15および20%含む白金合金はそれぞれ標準尺度用および標準重量用に使用される。
金や白金も特殊な環境中では腐食される。
金は乾燥ハロゲン、とくに臭素には侵される。
塩酸と硝酸の混酸である王水や、溶存酸素を含む青化カリ溶液には溶解する。
白金も王水中では腐食する。
高温の塩化第二鉄溶液も白金を侵食する。
貴金属の買取りサービスとは [貴金属の価値]
金価格上昇の恩恵により、貴金属企業では23年1~6月の買い取り量が、金とプラチナ、銀の3種類合計で、前年同期比で54%増えたという。
7月に入っても、6月の同じ日と比べ買い取り量が5割増えた日があり、勢いは衰えていないという。
一方で、貴金属の買い取りサービスをめぐってはトラブルも増えている。
独立行政法人国民生活センターによると、業者が消費者の自宅を訪問し、貴金属や和服などを買い取るサービスに関する相談件数は23年度に入って急増。
相場価格に詳しくない高齢者の自宅を業者が突然訪れ、家にある貴金属を不当に安価で買い取っていくなどのケースも報告されている。
このため、同センターは「相手がどのような業者なのか確認することや、買い取り条件が明記された書面をもらうことが重要」などと指摘している。