宝石の用途~貴金属の方が宝石より優れている [ダイヤモンドの価値]
鉱物の中で金属にあたり、希少性が高く化学反応や風化などによる経年変化が著しく低い鉱物を貴金属といい、金、プラチナなどが該当する。
資産としてみた場合、換金性、実用用途に関しては貴金属の方が宝石よりはるかに優れている。
貴金属、とりわけ金は価格算定の根拠となる世界的に通用する評価基準が決められており、
相場や市場が整備されているのに対し、宝石はダイヤモンドこそ国際的な評価基準ルールや市場、相場が定められているものの、
それ以外はどの宝石もその評価基準は厳密ではなく、国や民族によっても大きく異なる。
具体的には、翡翠は東アジアの国々では高く評価されるが、欧米での評価はそれほどでもない。
誕生石が国によって異なるのもその辺の事情を物語っている。
宝石としての必須条件 [宝石の価値]
宝石としての必須条件は何よりその外観が美しいこと、次に希にしか産しないことであるが、第三の重要な条件として、耐久性、とりわけ硬度が高いことが挙げられる。
これは、硬度が低い鉱物の場合、時とともに砂埃による摩擦風化・劣化のために表面が傷ついたりファセットの稜が丸みを帯びたりして、観賞価値が失われてしまうためである。
例としてダイヤモンドは硬度10、ルビー・サファイアは硬度9である。例外的に硬度が7以下であってもオパール、真珠などはその美しさと希少性から宝石として扱われる。
ただし、宝石と云う扱いを受けても、知名度があまり高くない石は、収集家や、コレクターズアイテムの位置に留まり、見た目の美しさと希少性だけが取り上げられ、その他の条件についてはかなり緩くなっている場合が多い。
この手の石には傷つき易い石、空気中の湿気を吸い取ったり、酸化が進んで変質する石、はてはお湯をかけるだけで溶けてしまう石などがあり、当然取り扱いには注意を要する。