紫色のもつ意味とアメシスト [宝石の歴史]
アメシストの紫という色は、古来、神聖な色として洋の東西を問わず重要に考えられてきました。
神々や聖職者の色として、キリスト教では司教の衣裳、仏教では高僧の衣に用いられます。
日本では、朝廷が独占した時代もありました。
紫が高貴な色であった事が、アメシストを高貴な宝石に高めた理由です。
特にキリスト教では、ワインがキリストの血の象徴であった事から、東洋以上に霊石としての価値を持ちました。
宝石は古代から、色において価値を求められました。
教会の宝物や、博物館の「カラーストーン」たち。
ダイヤモンドの登場で、その地位は取って代わられた感がありますが、アメシストの物語によって、古代の人々は宝石の色に何を求めていたかが分かります。
ギリシャやローマの神話に宝石物語を通じて、人々の自然の石に抱いた神秘性に思いを巡らす事ができます。
アメシストは宝石の色の原点だと言えるかもしれません。
2012-07-04 15:18
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